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源氏山の囃子の中でも基本的曲目。巡行の午前中は天孫神社から巡行開始するので囃子方も紋付き姿という儀礼的格式を持った姿で演奏を行う。
「流し」と曲はほとんど一緒だがゆっくりと演奏する。また曲と曲の間に挟み込む「渡し」というがある。曲を変えるとき次の曲名をリズムに合わせ「ちどりーやーちどり」等と掛け声を入れ、太鼓のソーレで「渡し」に入り「渡し」終了後、掛け声を入れた曲を演奏する。巡行中の曲順は状況に応じた柔軟な対応が可能となっている。
所望というのは、山に仕掛けてあるからくり人形を動かすことで、からくりの動きに合わせて演奏される。太鼓と笛のみで、子供たちはからくりを動かしている。
天孫神社の鳥居の前で所望(しょもう)を奉納した後に演奏する曲で、2回繰り返す。この曲はこの場所だけ。ほかでは演奏しない。
巡行中の囃子に変化を求めて、合間に入れる曲。どの囃子もパートの繰り返しだがこの曲だけ鉦、太鼓、笛の繰り返す位置が違っておりこの曲名がついている。
この曲は坂をあがるときに演奏する曲で、平坦地ではゆっくりだが、坂に応じて曲のスピ−ドを増す。千鳥と笛は同じ。太鼓に変化があり又力量が問われる曲。
山の巡行の前夜、宵山の晩に行う華やかな曲。各町で共通した数少ない曲であり、他町との合同演奏が可能である。
正式な祭りとしての巡行が完了し、自町へ戻るときに演奏する曲。15秒位が1クールの繰り返しで単調ではあるが、演奏している側は1時間やっても飽きない不思議な魅力を持つ曲。
   

囃子方
太鼓:曽我寿四・松井大揮
笛:柴山久治・松井正一・西谷靖男・福本貴夫・柴山久樹
鉦:西村健治・藤原正人・千代裕嗣

昭和62年11月1日 京都太秦 井進録音スタジオ

     
 

 源氏山の囃子しは概ね他町と同じであるが、同じ曲名でも曲が異なったり、また、同じ囃子でも曲名の違うものもある。その上、同じ曲目でも若干調子が変化しているものもある。とくに鉦・太鼓に合奏する笛にその傾向か多くみられる。
 囃子の稽古は、毎年巡行順のくじ取りの行なわれる九月一六日の夜から10日間、毎日午後7時30分ごろから約1時間、町会所の二階の軒先に山名の書かれた紅提灯をかかげて行なわれ、街行く人々に祭気分を盛り立てる。
 遠い昔はは囃し方一同、和服で稽古に参加し、町内の古老も先輩として列座して指導をしたものであるが、最近は洋服で気楽に稽古をしている。こうして10日間の稽古が終ると、月末または月の始めに総囃子といって総仕上げか行なわれる。


 第二次第戦前は10月1日から3日開か総囃子で、その3日目は稽古打ち上げの意味もあって近くの料亭の表道路に面した部屋を借り、その軒先に山名の入った紅提灯をかかげ、総囃子をして大いに気焔をあげたものだが、いまは経費の関係もあって各町とも町会所の二階で行ない1日で打ち上げ、あとささやかに酒肴・菓子などを出している。
 囃しについては、語り伝え、聞き伝えだけで新しく鉦方に入った小学生を迎えると、鉦方が太鼓方に移り、太鼓方が笛方に移るなどするために十分な稽古が必要となってくる。そして単に曲目を理解して覚えるというだけではなく、笛・太鼓・鉦の三つが調子を合わさなければならないのでむつかしいのである。なお、三楽器合奏の基準となるのは太鼓で、山の巡行の速度・場所などに応じて囃しの調子をリードする。

大津祭総合調査報告書「源氏山」中谷広次氏 発行所 滋賀民族学会 より抜粋

 

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